Being Peace

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Being Peace

本書は、ヴェトナム出身の禅僧、ティク・ナット・ハンによる法話を本にまとめたものです。


著者のティク・ナット・ハンは、ダライ・ラマと並び世界的に有名な仏教者です。
マーティン・ルーサー・キング牧師の推薦により、ノーベル平和賞の候補にノミネートされたこともあります。
日本ではダライ・ラマに比べ知名度が低いですが、今後よりいっそう注目されていくのではないかと思います。


本書で、師は語ります
「人生は、多くの苦しみで満たされています。
しかし、それと同時に、たくさんのわくわくするようなこともあります。
青い空。太陽の光。赤ちゃんの目の輝き。
苦しみだけでは充分ではありません。
私たちは、人生のわくわくするような側面についても見つめなければなりません。
それは、私たちの内にも、私たちの身の回りにも、いつでもどこでも見つけることができます」
(本書 p.3 より)


仏教ではしばしば生きることの「苦しみ」が強調されますが、それは、事実をありのままに観察した上での結論でなければならない、というテーマが本書には含まれています。
仏教書、という言葉からイメージされる、暗さや観念的な部分など微塵も感じさせない、わかりやすく実践的な本になっています。
邦訳もありますが、英語版の文章も極めて平易で、高校生程度の英語がマスターできていれば、無理なく読みこなすことができると思います。


仏教に関心のある、どなたにもおすすめできる1冊です。