希望の声

希望の声―アラン・クレメンツとの対話

希望の声―アラン・クレメンツとの対話

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ミャンマービルマ)の指導者、アウンサンスーチー氏に、元アメリカ人テーラワーダ僧であり、現在はフリーの社会教育家のアラン・クレメンツ氏がインタビューしたものです。


日本での報道では、スーチーさんは海外で過ごした期間が長く、外国の文化の影響を強く受けており、ミャンマーの民衆の声の代弁者ではないという記述がしばしば見られます。


本書の中でスーチーさんは、自分がテーラワーダ仏教徒であること、大乗仏教も尊敬していること(p.91)、ウ・パンディータ著老の著書『In this very life』を愛読していることなど(p.98)を語っています。

告白しなければいけませんが、いまでも大変怒ります。
無知ならいいんです。
間違いも誠実が伴っていればいいんです。
でも、本当に腹が立つのは偽善です。
それで私は、自覚を発達させなければなりません。
本当に怒ったとき、自分が怒っていることを自覚しなければなりません。
怒っている自分を観察します。
そして、「なるほど。私は怒っている。私は怒っている。この怒りをコントロールしなければならない」と自分に言い聞かせます。
そうすることで、怒りをかなりの程度コントロールできます。
(本書 p.24より)

世界の指導者の中でも、ヴィパッサナー瞑想を実践したことのある人は少ないでしょうね。


スーチーさんの素顔を知りたい人に、おすすめの1冊です。