善光寺に感謝のお参りをする僧侶の集い

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曹洞宗円通院住職の高辻哲洋師より、「善光寺に感謝のお参りをする僧侶の集い」のご連絡をいただきました。


以下に転載させていただきます。


長野の善光寺が、大英断を下し北京オリンピック聖火リレーの出発地を辞退しました。
地元には賛否両論があると報じられています。
和やかな平和の祭典を心待ちにしていた方々にとっては、残念な結果であろうと思います。

しかし今年3月7日以降、チベットで起こった人権抑圧に抗議する僧侶や民衆の平和的なデモが、武力弾圧され多くの犠牲者を出しています。
現在も外国メディアはチベットの領域から締め出されており、まったくチベット地域の状況は分かりません。
チベットの領域で、人権侵害に抗議の声を上げることは命がけで、ラサのチョカン寺でもまたアムドのラブラン寺でも、外国のメディアの到着を待って、涙ながらに訴える僧侶らの姿が報道されました。

チベット人の人権侵害がいかに酷いものかを、シンボリックに三つの視点から説明します。
第一、チベット自治区やその周辺に位置する他のチベット自治州や自治県においても、チベット語公用語でないこと。
チベット語公用語でなくて、チベット人自治が成立するのでしょうか。
自治は、空手形で実質的な自治が存在していないことの証明です。
第二、チベット人女性と漢人男性との結婚は奨励されているが、チベット人男性と漢人女性の結婚は禁止されている。
もし日本国政府が、日本人男性と中国人女性の結婚は認めるが、中国人男性が日本人女性を娶ることを認めないとしたら、中国政府も中国国民も黙ってはいないでしょう。
第三、チベットの首都であるラサ市内に現在13,000軒の商店やホテルが存在しているが、チベット人が経営しているのは、わずか300軒に過ぎない。
これは何よりも、漢人チベット人の経済格差、経済差別を物語っています。
以上のことから、チベット人が置かれている状況がいかに厳しいものであるのかがお分かりになるだろうと思います。

仏教国チベットが世界に貢献できるのは、その優れた仏教実践の姿においてであることは、ダライ・ラマ法王の世界行脚の姿を拝見すれば一目瞭然です。
この世界人類の財産とも言うべき仏教国チベットが、今その優れた仏教実践と共に姿を消そうとしています。
世界中の仏教徒が抗議の声を上げ、チベットを守ろうではありませんか。


また日本仏教界から、チベット仏教弾圧に声を上げた長野善光寺に感謝のお参りをし、同時にチベットへの声援を送りたいと思います。



集合日時:平成20年4月26日、午前6時半。


集合場所:長野市善光寺本堂前。


7時より今回の抗議運動で亡くなったチベット人の追善法要が、


善光寺本堂で行われます。それに参加を致します。

            


呼び掛け人:
雪蔵山十善院住職 チベット問題を考える会代表  
         小林秀英


天台宗別格本山書写山円教寺執事長        
         大樹玄承


曹洞宗円通院住職 名古屋デモ実行委員      
         高辻哲洋


報恩寺住職    四方僧伽代表         
         井本勝幸


賛同者
(株)独立総合研究所代表取締役兼主席研究員   
         青山繁晴


チベット文化研究所所長 横浜桐蔭大学教授    
         ペマ・ギャルポ




なお、26日の長野では、デモなど混乱が予想されます。


マレーシアでも小さなお子さんがデモに巻き込まれるという事件がありました。


お子さんと一緒にデモに参加されるかたは、くれぐれもご注意ください。


生きとし 生けるものが 幸せでありますように