Mindfulness in Plain English
- 作者: Henepola Gunaratana,Bhante Henepola Gunaratana
- 出版社/メーカー: Wisdom Pubns
- 発売日: 2002/09/01
- メディア: ペーパーバック
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本書は、スリランカ出身で、現在はアメリカで活躍されている高僧、グナラタナ長老によるヴィパッサナー瞑想の解説書です。
「Plain English」のタイトルどおり、文章は平易かつ明晰なもので、ヴィパッサナー瞑想法を実践していく上で陥りがちな間違いや誤解などを修行のステップごとに解説していきます。
例えば、「瞑想の目的は、超能力を身につけるためのものか」といった誤解に対しては、
「超常現象と瞑想の間には関連があるが、その関連性は非常に複雑なものです」
(本書 p.20 より)
「非常に深いジャーナ(禅定)の段階に達した後でのみ、瞑想者は、自分の人生を乗っ取られたり、自身がコントロール不能になったりするという危険なしに、超常的な力を使いこなすことができるようになります」
「瞑想者は厳格にその力を、他者を助けるという目的のためだけに使うようになります」
(本書 p.21 より)
というように、論理的な回答を示しています。
このようにわかりやすい上に、興味深い本書ですが、残念なことに邦訳がない…と思っていたところに朗報です。
本書の翻訳が、日本テーラワーダ仏教協会の機関誌『パティパダー』2007年6月号より毎月連載されることになったのです!
翻訳はスリダンマナンダ長老の著作の訳に定評のある出村佳子さんによるもので、とても読みやすいものになっています。
このような貴重な世界の仏教文献が日本語で読めるとは、本当によい時代になったものです。