パワー・アップ・ユア・ライフ

パワー・アップ・ユア・ライフ―力強く生きるためにブッダが説いたカルマの法則

パワー・アップ・ユア・ライフ―力強く生きるためにブッダが説いたカルマの法則

本書は、テーラワーダ仏教の高僧、スマナサーラ長老による仏教のカルマ論の本です。
カルマ論というと、一般的には先祖の霊の影響で、現在の自分の身に何か不幸なことが起こる…といったように暗い印象があるようです。
ところが本書でスマナサーラ長老は、そのようなことは無い、と明確に言い切っています。
カルマとは、あくまで自分自身に関係するもので、他人の影響などまったくないというのです。
また、過去のカルマによって現在の自分が規定されてしまう…、といって嘆くのではなく、現在の自分の行為によって未来をいかようにも切り開くことができると捉えるべきなのだと語られます。
そのような視点から捉えるならば、カルマ論とは本来暗いものなどではまったくなく、私たちにとって明るい「希望の原理」であるといえるでしょう。
「先祖のたたりが…」などといって脅してくる変な人にだまされないためにも、一読の価値があるといえるでしょう。